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ご挨拶
第5回日本CNS看護学会
大会長  岡本 充子
社会医療法人近森会 統括看護部長/老人看護専門看護師
 このたび、第5回日本CNS看護学会を2018年6月2日(土)に、東京都の大田区産業プラザPiOで開催させていただくことになりました。これまでの大会では、約1000名の参加者で盛況のうちに終えることができ、本学会では、これまで以上の参加者と充実した内容にするための企画に取り組んでおります。
  1996年に誕生した専門看護師(Certified Nurse Specialist,CNS)の数は2017年6月現在1862名となり、ご存じのとおり、がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護、遺伝看護、災害看護の13分野にわたり、高度実践看護師として、病院、施設、外来や在宅等において、さらなる看護の発展を目指し活動をしております。
  わが国は、超高齢多死社会を迎え、医療提供体制の見直しも迫られ、地域包括ケアシステムの構築が進められています。世界のどの国も経験していないこれらの課題に、今こそ看護本来の“人を看る”という原点にたち返り、専門看護師としてケアを必要としている人たちのために、国民のために何ができるのか、何をしないといけないのか考え、アクションを起こしていかなければなりません。そこで、誕生から死までの時間軸の流れの中で、医療と介護、生活をつなぎ、誰もが住み慣れた地域でその人らしく最期まで暮らせることを支えていくために必要な高度実践看護とは何かを考えていきたいと考え、本学会のテーマを「超高齢多死社会を支える高度実践看護-専門看護師の真価を問う」としました。基調講演、シンポジウム、ランチョンセミナー、スキルアップセミナーなどを企画し、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、進化するCNSの役割や拡大する活動の場について専門領域や立場を超えて考え、対話し、CNSの真価について発信していきたいと考えております。また、CNSのみならず、臨床看護師、訪問看護師、看護管理者、教育者、研究者など高度実践看護に関心がある方々や多職種の方々にも参加いただき、様々な視点からも議論できる場にしていきたいと考えております。